若手社員が「相談できない理由」は何なのか

昨今、「困ったことがあれば相談してください」という言葉を、企業の中で耳にする機会は少なくありません。多くの企業が若手社員のフォロー体制を整えようとしており、上司との面談や1on1など、対話の機会を設けている会社も増えてきています。

一方で、実際の若手社員の声を聞いてみると、「相談すればいいのは分かっているけれど、実際には相談していない」というケースも少なくありません。

今回は、若手社員がなぜ相談できないのか、その背景にある心理や構造について整理していきます。そして企業がどのような環境を用意することで、若手社員が安心して話せる状況をつくることができるのかを考えてみます。

— 若手社員は本当に相談できる環境にいるのでしょうか?

多くの企業では、上司や先輩に相談できる環境が用意されています。
しかし若手社員の側から見ると、必ずしも「いつでも相談できる」と感じているとは限りません。

例えば次のような声があります。

・上司が忙しそうで話しかけづらい
・相談するほどの問題なのか分からない
・自分の考えがまだ整理できていない

このような状態のとき、若手社員は相談を後回しにすることがあります。

結果として、企業側から見ると「相談がなかった」という状態になります。

— 若手社員はなぜ相談をためらうのでしょうか?

理由の一つは、「相談するほどではない」と感じる問題が多いことです。

若手社員が感じている違和感の多くは、はっきりとした問題ではありません。

・自分の仕事の進め方が合っているのか分からない
・成長できている実感が持てない
・周囲と比べて自分が遅れているのではないかと感じる

こうした感覚は、言葉にするのが難しいものです。

そのため、誰かに相談する前に「もう少し様子を見よう」と考えることがあります。

— 相談しないことが問題になることはあるのでしょうか?

小さな違和感は、すぐに問題になるわけではありません。
しかし、長い時間その状態が続くと、少しずつ状況が変わることがあります。

例えば、

・仕事に対する自信が下がる
・自分に向いていないのではないかと感じる
・他の環境を調べ始める

といった変化が生まれることがあります。

そして多くの場合、企業側がそれに気づくのは、退職の意思が表明された後。
または退職の原因すらも分からないケースも稀ではありません。

— 若手社員は、相談の場に何を求めているのでしょうか?

若手社員が必ずしも求めているのは、具体的な解決策やアドバイスではありません。

むしろ多くの場合、

・自分の状況を整理する時間
・誰かに話して言語化する機会
・客観的に状況を振り返る機会

こうした時間があることで、違和感を早い段階で整理することができます。

— なぜ社内では話しづらいことがあるのでしょうか?

若手社員の中には、評価や人間関係を意識してしまい、社内では話しづらいと感じるテーマもあります。

例えば、

・キャリアに対する不安
・仕事の向き不向き
・将来の働き方

こうした話題は、上司や直属の関係者には話しにくいと感じることがあります。

そのため、相談できる相手がいても、実際には話されないことがあります。

— 若手社員が安心して話せる環境とはどのようなものでしょうか?

重要なのは、相談のハードルを下げることです。

例えば、

・定期的に状況を確認する機会がある
・評価とは切り離された対話の場がある
・第三者と話す機会がある

こうした環境があることで、若手社員は小さな違和感の段階で話しやすくなります。

結果として、大きな問題になる前に状況を整理することができます。

— 若手社員の状態を継続的に把握するために

株式会社シンボールが提供する「トッキ」は、若手社員の状態を継続的に把握し、対話につなげる仕組みとして設計されています。

トッキでは、

・毎月のエンゲージメントサーベイによる状況確認
・若手社員の状態変化の可視化
・1on1のテーマ整理
・定期的な振り返りの機会の提供

といった取り組みを通じて、若手社員の小さな変化を見逃さない仕組みを提供しています。

— 最後に

若手社員が相談しないのは、必ずしも相談できる相手がいないからではありません。
多くの場合は、「相談するほどではない」と感じる小さな違和感が言葉にならないまま残っている状態です。

だからこそ企業にとって重要なのは、問題が大きくなってから対応することではなく、
小さな違和感を早い段階で整理できる環境をつくることです。

若手社員が安心して話せる環境があることで、違和感は大きな問題になる前に整理され、
より良い対話につながっていきます。